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人が人を呼び、仕事が仕事を呼ぶ会社

Replog!大阪のITサービス会社Rep1代表のブログ

隣に座った人間は・・・

2007.10.29 カテゴリー: コメント

勤めるオフィスに新しく隣に座った人間は、
 
・自分と協力して、仕事を助け合い、業績を伸ばす存在
 
であるのか、
 
・自分の仕事を奪いに来た存在
 
であるのか、と改めて考えさせられる本をこの週末に読みました。
===
労働ダンピング
 〜雇用の多様化の果てに
 中野麻美 著

===
 
です。本書は全国の派遣スタイルで働く方々に是非読んで頂きたい、警鐘の書であります。
 
ちょうど先週末、ウチのスタッフと会社やキャリアについていろいろ話し合う機会もありました。そのアンサーとして、この本の感想も含めて書きたいと思います。
 
=====
●労働の商取引化 (p.2)
1986年に施行された労働者派遣法は、職業安定法では違法とされた労働者供給事業の一部を、
 
派遣元(派遣会社)が雇用責任をまっとうし、派遣労働者の権利を保障すれば合法とする、「労働者派遣」
 
スタイルを可能とした。
本来の労働契約とは違い、派遣契約が”商取引”として、労働者の雇用期間や条件を取り決める機能を持ち始めたのである。
 
 
労働者派遣は
・派遣労働者の不利益(ユーザの使い勝手のよさ)
・正社員→派遣社員への置き換え
を促進させないように、派遣可能業務を厳しく制限していたが、1999年の派遣改正法によって、対象業務以外も原則自由に派遣できるようになった。そして、規制のタガがはずれ、労働のダンピングが加速をはじめたのである。レップワンでも現在キャンペーンを行っている、派遣料金のOFFも「労働の商取引化」の一コマである。
 
●なぜ、非正規雇用を導入するのか(p.11)
理由のトップは、
「コスト削減のため」
である。それらのコスト削減は派遣契約が持っている、
・低賃金(値引き可能)
・有期契約(雇用期間の短期化)
による、強力な”競争力”によって成り立っている。派遣労働者が選択するメリット
 
・契約本位
・専門性
・選択の自由
 
は、あくまで労働条件や生活が保障された上でのメリットであったが、実際のそれとは無縁になっている。
 
●正社員だからといって(p.25)
たとえ正社員労働であっても、残業や転居を伴う転勤、ノルマや業績への責任追求とともに発生する長時間労働の蔓延など、成果評価主義へ答えを出すために、
拘束(仕事)と雇用(所得)のトレードオフ
を行っている。
 
●なぜ、労働の商品化が進むのか(p.29)
グローバル化や国際的競争、規制緩和=競争政策によって、経済の仕組みが大きく変わろうとしている。その渦中、市場を支える労働システムも切り離して考えることはできない。
企業は昔のように、
 
・賃金などの労働条件を一律・集団的に決定して競争を抑制するシステム
 
を維持することは不可能になり、
 
・個別に都度の業績に応じて、決定するシステム
 
に移行しようとしている。
それが、労働者の配置、労働時間の臨機応変さ、多様化、流動化、労使関係の個別化(集団から個人へ)ということが実行に移され、労働の商品化と雇用の融解がますます進む。
===========
と、序章からの要約を書いてきましたが、さらに詳しい数字などは本書を読んでいただくとしましょう。
 
スタッフの言うとおり、派遣元会社の代表が、
 
 
派遣ビジネスモデルに限界を感じること
 
 
はあってはならないかもしれない。
 
しかし、
 
お金、責任の面で見たとき
 
それは事実です。
・顧客の人件費抑制のための、柔軟な人材サービス(労働力の提供)が、もともとの人件費を超えること。
・期間的支援の人材が、無期限で責任を持って顧客支援を行うこと。
 
となっては、派遣サービス原則の主旨と変わっています。
 
派遣ビジネス = マージンビジネスです。
派遣元会社自体は主だった生産活動を行っていないのです。マッチングという行為を通して、企業と働き手を最適に結びつけることがミッションです。また、日本の労働システムを担う存在として、派遣労働者を守ることもそのミッションでしょう。
 
しかし実際のところ、派遣会社を維持するためには、常に新しい要員の新しいマッチングを行う必要があります。新しい派遣労働者を作る、数を増やすことでしか、業績アップは望めない。あたかも、地球環境保護を訴えるメーカーが、資源を使い、製品を作り続けることによってしか自分たちの維持が計れないことと同様のジレンマを感じることがあります。
 
そこの限界に挑戦するために、
 
「テンポラリーからプロフェッショナルへ」
 
というテーマを私は掲げています。 
 
最初は派遣サービスであったかもしれない。しかし、
 
「この人、この会社に任せれば、この業務はアウトソーシングできるね。」
 
という次のステップ、新しい形の顧客貢献、に進むことがレップワンの人材派遣事業の一つの目標です。
 
 
派遣事業で培った人材資産を、アウトソーシングという舞台に投入すること。
また、新しく立ち上げる新事業に投入し、活躍してもらうこと。
 
全国の派遣社員の方へ。あなたの隣に座った方は、
 
・仕事を協力して行ってください。という指示で送られた方?
・仕事代替の指示を受けた方?
 
でしょうか。
 
労働システムはこれからもどんどん変化するでしょう。
 
 
権利を主張すると同時に、”自分の強み、付加価値” をもう一度問い直してみてください。

プロフィール

株式会社レップワン
代表取締役 福田兼児

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