たまに山に行くが、10年越しのモヤモヤをやっと解決した。
#10年前は文章が甘いな。
死ぬまでに行っておきたいところ、やっておきたいことの一つ。
新穂高温泉~南岳新道~南岳(テント)
南岳~大キレット~北穂高岳~涸沢岳~奥穂高山荘~白出沢~新穂高温泉
このルート
10年前は大キレットの激しい稜線におののいたが、その間に下界ではyoutubeなるものでさかんに喧伝されるようになった。映像では「ヤバそう・・・」。が、実際どうなのか全く釈然としない。
過剰なあおり、自己満動画へのカウンター、また同じような思いをしている中年のために書こう。
22/9 笠ヶ岳からの夜明け
——
●大キレットひとこと
——
95%は一般道、そのうち60%は巻道なり稜線歩き。40%が階段含む岩登り下り。
残りの5%は相応に引き締めるが、足場や手のホールドは十分にある。
確かに高い。が、幅の余裕があるから普通は落ちない。あれ?これが例の?で終わってしまった。
——
●北穂~涸沢ひとこと
——
85%は一般道、そのうち50%は巻道なり稜線歩き。50%が岩登り下り。
15%は相応に引き締める(特に涸沢の肩あたりの部分)
岩の登り下りは大キレットより強く、幅も狭い。落としかねない石も多い。
なお、逆行の難易度は上がるだろう。それでも「初めてのルート、楽しいっすね!」と若者はすれ違っていった。
ナメてはいかん。が、過剰もアカン。
・三点支持
・呼吸を止めない
・重心は山側、母指球なりホールド意識、鎖に頼りすぎない。
の基本+自衛意識があればまず大丈夫だ(悪天候除く)。
で、このルートはいつの間にか「ヘルメット推奨」となっていたが・・・邪魔やん。
マスクしない私はメットもしませんよ。似合わないし、持ってないし、本当に必要なところにはいかんし。上下に人がいたら絶対に待つ。危険は事前回避につきる。
「要らんもんは要らん。ルートをよく見る。」
というだけ。ルート上での同志は2人だったな。陸上の為末さんが言っている、「なにかあったらどうするんだ症候群」の蔓延だよなぁ。これが欧米人だったらどうだ?
北穂山荘、奥穂山荘の賑わいたるや。オンナはどこでもつけまつげ。オトコはどこでも虚勢。当日の南岳は80張を超えるテント。大キレットルートでは目を疑う腹デップリ中年、はたまた小学生低学年の子供もいた。要は、
「彼らでもいけるルート」
ってことですよ。それより「白出沢ルート」のほうがよほど危ない。10m落ちるのも100m落ちるのも結果は似たようなもんだ。そもそもこれらは一般ルートだしロープも使わず、冬山でもない。登山じゃなくてハイキング。山は「危険」ともいうが、「街中」の環境、人間のほうがよほど、よほど怖い。
・衰え、凝り固まった中年、老人
・過ちと恐れを知らぬ若人
・悪意なき善意を振りかざすNIMBY意識過剰人
etcetc
自然相手の事故より事件(故意、あえて人の過失も含めよう)のほうが発生率ははるかに高いはず。
下界でなんだかだ言っている人には「一人で、数日、小屋に頼らない山行」をススメる。小屋では「即席社会」が形成されるから。
にしても、濃い1泊2日だった。このノリで仕事していたら間違いなく、間違いなくひとかどの人物になっただろう。
小金作ってリタイア!という人間にその日は永久に訪れず、リタイアなど毛頭考えない人間のあくなき欲は、大役と大金をもたらす。本人には通過点でしかないので、また次への一歩を出す。
あぁ、10年。残りの「死ぬまでにしておきたいこと」はなんだろうか。
Replog!大阪のITサービス会社Rep1代表のブログ
中年の忘れ物
2023.09.20 カテゴリー: OFF・食
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